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Written by
Chiaki Yoshihara

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謹賀新年 (セカンドCD発売ごあいさつ)

 今年は、年明け早々セカンドアルバム発売(1/16)と九州ツアーの準備で慌ただしい日々を送っております。
昨年の1月はといえば、初めてのスタジオレコーディングに戸惑いながら、吉祥寺分家スタジオに通い、宅録用の新しい機材の習得、レコーディングメンバーのスケジュール調整、と録音作業一色でした。

 2002年春、ヨーロッパツアーに出る前にスタートしたセカンドアルバムの録音作業は、「夜曲」にGHOSTの初代ギタリストごんちゃんの素晴らしいハーモニカが入り、好調なスタートを切りましたが、6月ヨーロッパツアーから東京に戻り、次はアメリカだ!!とツアーメンバーを募集。その後、10月の渡米迄、新メンバーとのリハとライブ、ニューヨークのライブブッキングの交渉に明暮れ、エレキチェロでアメリカツアーに参加することになったしゃーみんさんに「夜曲」のベースを弾いてもらったきり、録音作業は、アメリカから帰国するまで、ほとんどストップしていました。

 アメリカからの帰国途中、飛行機の中で、次はレコーディングだ!! 2003年の春にはリリースするぞ〜〜と、気持ちは盛り上がって。帰国後、ドラム景山くん、ギター村屋さん、ベースのナチと「むこう側へ」「こんなもんじゃない」「夢をみて」を分家スタジオで録音。同時進行で、ピアノの西川かんとく、三浦陽子さん、バイオリンの小西さんと作業を進め、「フラフラ」では産後間もないママもんちゃんにベースを弾いてもらいました。

 4月、父の選挙で長崎に帰省する迄に、ほぼ歌以外のテイクを録り終え、2003年夏にはリリースできるかと思ったのも束の間、5月、東京に戻り歌入れ、さて、仕上げを誰かに頼むか自分でミキシングするか。迷いに迷い、宅録仕上げの6曲は、自らの責任でミキシング作業をする事を決意し、夏3ヶ月、自宅に缶詰め状態で作業に没頭。発売日は予定より1年遅れた2004年1月となったのです。

 マスタリング作業はpeople's recordsが指定したマスタリングスタジオでと決まっていたので、10月、東銀座の東京録音へ。自分の音を他人に委ねるという人生の一大事。自分の子供のように慈しんできた作品の総仕上げです。空間の色を大切にした音、艶のある声、、、試行錯誤を繰り返し、テクノロジーの可能性の原点に立ち戻った、極めて人間的な選択によって、愛娘「Dreaming」は、本物の音楽に磨き上げられました。全てを自分でやらないと気がすまなかった私が、プロフェッショナルな音世界に触れ、他者を受け入れ、信頼する事の大切さを改めて痛感した瞬間でした。CDプレスのラインにまで細心の注意を払い出来上がったこのCDは、2004年1月16日、めでたく全国のCDショップで発売される事になりました。

 度重なる発売延期に嫌な顔もせず、見守ってくれたpeople's records の足立社長、私のこだわりと我侭を全て受け入れてくれた参加アーティストの皆さん、そして、発売を心待ちにし支えてくれたファンの皆さんに心から感謝しています。

                         2004年 申 吉原千晶